2005年 07月 17日
2004年2月俺はラオス南部にいた。 シーパンドンと呼ばれるメコン川に浮かぶ4000島々が集まるエリアからさらに南、メコン川のほとりの国境を越えカンボジアに入国するルートだ。 このルートを選んだ理由は、あまりにも詳細のなさすぎるこの越境ルートのデータ採集と、カンボジアのメコン川沿いの町、クラティエの北30キロほどの場所にある、サンボールという町に行くことだった。 小コーンには、朝チャンパサックを発ち、ソンテウの屋根の上に座り込み移動した。 すぐにバスが来たので乗り込み、移動する。 ナカサンという集落から船が出ているはずなのだが、着いたのはただの船着き場だった。 ガイドブックを持っていないことを悔やむ。 今にも沈みそうな船に乗り、小コーン島へ向かう。 メコンの流れを横切り船は島に着いた。 船着き場近くは西洋人が好みそうなデッキのレストランだった。 バンガロー1ドル。 バナナの葉で作ったような壁だから、本気パンチで簡単に腕貫通しそうだ。 電気はない。 水道はメコンの水をポンプで引き上げるだけ。 島を歩いてみる。 タイヤチューブで泳ぐグループがいた。 キリストみたいな風貌の西洋人が多い。 レストランの看板にハッピーメニューと書かれていたので、何も知らないフリして聞くと、小さな声で「大麻」と言っていた。 ラオス、いいとこなんだけど純粋に旅を楽しめない馬鹿が多いのが唯一の難点だ。 島の奥まで同じようなバンガローが続く。 宿の看板が、色とりどりで美しい。 奥の方が愛想もよい。 今度もし来たら、奥の方に泊まろうと思った。 開けた場所に出ると壊れた埠頭があった。 フランス植民地時代に建てられ、第二次世界大戦で日本軍に破壊された埠頭だ。 確かに、以前ラオス人に「俺たちは日本人が大好きだ。フランスから独立させてくれた」と言っていた。 近くに当時の機関車が放置されているはずなのだが、やはりガイドブックがないとわからない。 島の人々を撮影して歩く。 船着き場脇のレストランでビアラオ片手にメコンを眺める。 メコンの流れを見ているだけで時間が過ぎてゆく。 でもこの島は一人で過ごすには退屈な島だった。 明日はいよいよカンボジアに入れる。 そう思うと、それだけで楽しみだった。 つづく
by ong-bak
| 2005-07-17 21:00
| ★カンボジアあれこれ★
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カンボジア専門カメラマン、エンドーの旅そして日々の(怠惰な)生活 カンボジアの写真と言えばエンドー帝国。急性骨髄性白血病により2007年7月14日逝去。エンドー帝国は永久に不滅です。 by ong-bak カレンダー
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